男女雇用機会均等法・セクハラ対策




雑則・罰則


雑則

1.調査等

 厚生労働大臣は、男性労働者及び女性労働者のそれぞれの職業生活に関し必要な調査研究を実施するものとする。
2 厚生労働大臣は、この法律の施行に関し、関係行政機関の長に対し、資料の提供その他必要な協力を求めることができる。
3 厚生労働大臣は、この法律の施行に関し、都道府県知事から必要な調査報告を求めることができる。
(男女雇用機会均等法第28条)


2.報告の徴収並びに助言、指導及び勧告


 厚生労働大臣は、この法律の施行に関し必要があると認めるときは、事業主に対して、報告を求め、又は助言、指導若しくは勧告をすることができる。
2 前項に定める厚生労働大臣の権限は、厚生労働省令で定めるところにより、その一部を都道府県労働局長に委任することができる。
(男女雇用機会均等法第29条)

3.公表

 厚生労働大臣は、第五条から第七条まで、第九条第一項から第三項まで、第十一条第一項、第十二条及び第十三条第一項の規定に違反している事業主に対し、前条第一項の規定による勧告をした場合において、その勧告を受けた者がこれに従わなかったときは、その旨を公表することができる。
(男女雇用機会均等法第30条)


罰則

報告をせず、又は虚偽の報告をした者は、20万円以下の過料に処する。
(男女雇用機会均等法第33条)



セクハラ等の紛争解決



苦情の自主的解決

事業主は、第六条、第七条、第九条、第十二条及び第十三条第一項に定める事項(労働者の募集・採用に係るものを除く。)に関し、労働者から苦情の申出を受けたときは、苦情処理機関(事業主を代表する者及び当該事業場の労働者を代表する者を構成員とする当該事業場の労働者の苦情を処理するための機関をいう。)に対し、苦情の処理をゆだねる等その自主的な解決を図るように努める必要があります。
(男女雇用機会均等法第15条)


都道府県労働局長による紛争解決の援助

 男女の均等な機械及び待遇に関する事業主の措置のうち募集・採用・配置・昇進・教育訓練、一定範囲の福利厚生及び定年・退職・解雇について、女性労働者と事業主の間で紛争がおこり、その解決について双方または一方の当事者から援助を求められた時は・都道府県労働局長は、必要な助言、指導又は勧告をすることができます。
 また、事業主は、女性労働者が紛争解決の援助を求めたことを理由に、女性労働者に.対して解雇や不利益な取扱いをしてはなりません。
(男女雇用機会均等法第17条)


調停

 都道府県労働局長は、男女の均等な機会及び待遇に関する事業主の措置のうち・配置・昇進・教育訓練、一定範囲の福利厚生及び定年・退職・解雇(募集・採用関連を除く)に関する紛争について、関係当事者の双方または一方から調停の申請があった場合、解決のために必要であると認めるときは、紛争調整委員会に調停を行わせます。
(男女雇用機会均等法第18条)

 委員会は、調停のため必要があると認めるときは、関係当事者の出頭を求め、その意見を聴くことができる。
2 委員会は、職場における性的な言動に起因する問題に関する雇用管理上の措置の事項についての労働者と事業主との間の紛争に係る調停のために必要があると認め、かつ、関係当事者の双方の同意があるときは、関係当事者のほか、当該事件に係る職場において性的な言動を行ったとされる者の出頭を求め、その意見を聴くことができる。
(男女雇用機会均等法第20条)

事業主の講ずべき措置 保健指導健康診査等



1.職場における性的な言動に起因する問題に関する雇用管理上の措置

 事業主は、職場において行われる性的な言動に対するその雇用する労働者の対応により当該労働者がその労働条件につき不利益を受け、又は当該性的な言動により当該労働者の就業環境が害されることのないよう、当該労働者からの相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備その他の雇用管理上必要な措置を講じなければならない。
(男女雇用機会均等法第11条)


2.妊娠中及び出産後の健康管理に関する措置

 事業主は、厚生労働省令で定めるところにより、その雇用する女性労働者が母子保健法の規定による保健指導又は健康診査を受けるために必要な時間を確保することができるようにしなければならない。
(男女雇用機会均等法第12条)

 事業主は、その雇用する女性労働者が前条の保健指導又は健康診査に基づく指導事項を守ることができるようにするため、勤務時間の変更、勤務の軽減等必要な措置を講じなければいけません。
 2 厚生労働大臣は、前項の規定に基づき事業主が講ずべき措置に関して、その適切かつ有効な実施を図るために必要な指針を定めるものとする。
(男女雇用機会均等法第13条)

 下記の期間以内ごとに1回、必要な時間を確保できるようにすること。医師、助産師がこれと異なる指示をしたときは、それに従うようにする必要があります。

妊娠23週まで・・・4週以内ごとに1回
妊娠24週から35週まで・・・2週以内ごとに1回
妊娠36週から出産まで・・・1週以内ごとに1回

出産後1年以内の間は医師、助産師が指示したとおり必要な時間を確保する必要があります。

婚姻、妊娠、出産等を理由とする解雇その他不利益な取扱いの事例


婚姻、妊娠、出産等

イ.妊娠したこと
ロ.出産したこと
ハ.妊娠中及び出産後の健康管理に関する措置(母性健康管理措置)を求め、又は当該措置を受けたこと。
ニ.坑内業務の就業制限若しくは危険有害業務の就業制限の規定により業務に就くことができないこと、坑内業務に従事しない旨の申出若しくは就業制限の業務に従事しない旨の申出をしたこと又はこれらの業務に従事しなかったこと。
ホ.産前休業を請求し、産前休業をしたこと又は産後の就業制限の規定により就業できず、若しくは産後休業をしたこと。
ヘ.軽易な業務への転換を請求し、又は軽易な業務に転換したこと。
ト.事業場において変形労働時間制がとられる場合において、1週間又は1日について法定労働時間を超える時間について労働しないことを請求したこと、時間外若しくは休日について労働しないことを請求したこと、深夜業をしないことを請求したこと又はこれらの労働をしなかったこと。
チ.育児時間の請求をし、又は育児時間を取得したこと。
リ.妊娠又は出産に起因する症状により労務の提供ができないこと若しくはできなかったこと又は労働能率が低下したこと
(均等則第2条の2第9号関係)。

なお、リの「妊娠又は出産に起因する症状」とは、つわり、妊娠悪阻、切迫流産、出産後の回復不全等、妊娠又は出産をしたことに起因して妊産婦に生じる症状をいう。


解雇その他不利益な取扱いの例

イ.解雇すること。
ロ.期間を定めて雇用される者について、契約の更新をしないこと。(雇止め)
ハ.あらかじめ契約の更新回数の上限が明示されている場合に、当該回数を引き下げること。
ニ.退職又は正社員をパートタイム労働者等の非正規社員とするような労働契約内容の変更の強要を行うこと。
(労働者の表面上の同意を得ていたとしても、これが労働者の真意に基づくものでないと認められる場合も該当します)
ホ.降格させること。
ヘ.就業環境を害すること。(業務に従事させない、専ら雑務に従事させる等の行為など)
ト.不利益な自宅待機を命ずること。
チ.減給をし、又は賞与等において不利益な算定を行うこと。
リ.昇進・昇格の人事考課において不利益な評価を行うこと。
ヌ.不利益な配置の変更を行うこと。
ル.派遣労働者として就業する者について、派遣先が当該派遣労働者に係る労働者派遣の役務の提供を拒むこと。


婚姻、妊娠、出産等を理由とする不利益取扱いの禁止等



婚姻、妊娠、出産等を理由とする不利益取扱いの禁止等
(男女雇用機会均等法第9条)

 事業主は、女性労働者が婚姻し、妊娠し、又は出産したことを退職理由として予定する定めをしてはならない。
2 事業主は、女性労働者が婚姻したことを理由として、解雇してはならない。
3 事業主は、その雇用する女性労働者が妊娠したこと、出産したこと、産前・産後休業を請求したことその他の妊娠又は出産に関する事由であって厚生労働省令で定めるものを理由として当該女性労働者に対して解雇その他不利益な取扱いをしてはならない。
4 妊娠中・出産後一年を経過しない女性労働者に対してなされた解雇は、無効とする。
 事業主が当該解雇が前項に規定する事由を理由とする解雇でないことを証明したときは、この限りではない。


「予定する定め」とは
 
 女性労働者が婚姻、妊娠や出産した場合に退職する旨をあらかじめ労働協約、就業規則又は労働契約に定めることをいうほか、労働契約の締結に際し労働者が念書を提出する場合や、婚姻、妊娠又は出産した場合の退職慣行について、事業主が事実上退職制度として運用しているような実態がある場合も含まれます。

女性労働者に係る措置に関する特例(ポジティブアクション)



 事業主が、雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保の支障となつている事情を改善することを目的として女性労働者に関して行う措置を講ずることを妨げるものではない。
(男女雇用機会均等法第8条)


女性労働者を有利に取り扱う事例

イ.女性労働者が男性労働者と比較して相当程度少ない雇用管理区分における募集又は採用に当たって、当該募集又は採用に係る情報の提供について女性に有利な取扱いをすること、採用の基準を満たす者の中から男性より女性を優先して採用することその他男性と比較して女性に有利な取扱いをすること。

ロ.一の雇用管理区分における女性労働者が男性労働者と比較して相当程度少ない職務に新たに労働者を配置する場合に、当該配置の資格についての試験の受験を女性労働者のみに奨励すること、当該配置の基準を満たす労働者の中から男性労働者より女性労働者を優先して配置することその他男性労働者と比較して女性労働者に有利な取扱いをすること。

ハ.一の雇用管理区分における女性労働者が男性労働者と比較して相当程度少ない役職への昇進に当たって、当該昇進のための試験の受験を女性労働者のみに奨励すること、当該昇進の基準を満たす労働者の中から男性労働者より女性労働者を優先して昇進させること
その他男性労働者と比較して女性労働者に有利な取扱いをすること。

ニ.一の雇用管理区分における女性労働者が男性労働者と比較して相当程度少ない職務又は役職に従事するに当たって必要とされる能力を付与する教育訓練に当たって、その対象を女性労働者のみとすること、女性労働者に有利な条件を付すことその他男性労働者と比較して女性労働者に有利な取扱いをすること。

ホ.一の雇用管理区分における女性労働者が男性労働者と比較して相当程度少ない職種への変更について、当該職種の変更のための試験の受験を女性労働者のみに奨励すること、当該職種の変更の基準を満たす労働者の中から男性労働者より女性労働者を優先して職種の変更の対象とすることその他男性労働者と比較して女性労働者に有利な取扱いをすること。

ヘ.一の雇用管理区分における女性労働者が男性労働者と比較して相当程度少ない雇用形態への変更について、当該雇用形態の変更のための試験の受験を女性労働者のみに奨励すること、当該雇用形態の変更の基準を満たす労働者の中から男性労働者より女性労働者 を優先して雇用形態の変更の対象とすることその他男性労働者と比較して女性労働者に有利な取扱いをすること。


次に掲げる職務に従事する労働者に係る場合



イ.
@ 芸術・芸能の分野における表現の真実性等の要請から男女のいずれかのみに従事させることが必要である
A 守衛、警備員等のうち防犯上の要請から男性に従事させることが必要である職務
B @及びAに掲げるものの他、宗教上、風紀上、スポーツにおける競技の性質上その他の業務の性質上男女のいずれかのみに従事させることについてこれらと同程度の必要性があると認められる職務

ロ.女性を就業させることができず、又は保健師助産師看護師法第3条の規定により男性を就業させることができないことから、通常の業務を遂行するために、労働者の性別にかかわりなく均等な機会を与え又は均等な取扱いをすることが困難であると認められる場合

ハ.風俗、風習等の相違により男女のいずれかが能力を発揮し難い海外での勤務が必要な場合その他特別の事情により労働者の性別にかかわりなく均等な機会を与え又は均等な取扱いをすることが困難であると認められる場合

ポジティブ・アクションとは



 ポジティブ・アクションとは、固定的な性別による役割分担意識や過去の経緯から男女労働者の間に事実上生じている差があるとき、それを解消しようと企業が行う自主的かつ積極的な取組のことです。
 単に女性たからという理由たけで女性を優遇するためのものではなくこれまでの慣行や固定的な性別の役割分担意識などが原因で、女性は男性よりも能力発揮しにくい環境に置かれている場合に、その状況を是正するための取組です。
女性の活躍推進協議会「ポジティブ・アクションのための提言」

 例えば、勤続年数が長い女性労働者か多数勤務しているにもかかわらず、管理職になっている女性が極めて少数であるというような場合に、「3年間で女性管理職20%増加」というような目標掲げ、女性の管理職候補者を対象とする研修の実施、女性に対する昇進・昇格試験の受験奨励や昇進・昇格基準の明確化等の取組を行っていくことが考えられます。

間接差別の具体例



1.労働者の募集又は採用に当たって、労働者の身長、体重又は体力を要件とすること


身長・体重・体力要件を選考基準としていると認められる例

イ.募集又は採用に当たって、身長・体重・体力要件を満たしている者のみを対象とすること。
ロ.複数ある採用の基準の中に、身長・体重・体力要件が含まれていること。
ハ.身長・体重・体力要件を満たしている者については、採用選考において平均的な評価がなされている場合に採用するが、身長・体重・体力要件を満たしていない者については、特に優秀という評価がなされている場合にのみその対象とすること。


2.コース別雇用管理における「総合職」の労働者の募集又は採用に当たり、転居を伴う転勤に応じることができることを要件とすること

転勤要件を選考基準としていると認められる例

イ.総合職の募集又は採用に当たって、転居を伴う転勤に応じることができる者のみを対象とすること。
ロ.複数ある総合職の採用の基準の中に、転勤要件が含まれていること。


3.労働者の昇進に当たり、転勤の経験があることを要件とすること

転勤経験要件を選考基準としていると認められる例

イ.一定の役職への昇進に当たって、転勤の経験がある者のみを対象とすること。
ロ.複数ある昇進の基準の中に、転勤経験要件が含まれていること。
ハ.転勤の経験がある者については、一定の役職への昇進の選考において平均的な評価がなされている場合に昇進の対象とするが、転勤の経験がない者については、特に優秀という評価がなされている場合にのみその対象とすること。
ニ.転勤の経験がある者についてのみ、昇進のための試験を全部又は一部免除すること。

間接差別の禁止(男女雇用機会均等法第7条)



雇用の分野における性別に関する間接差別とは

1.性別以外の事由を要件とする措置であって、
2.他の性の構成員と比較して、一方の性の構成員に相当程度の不利益を与えるものを、
3.合理的な理由がないときに講ずることをいいます。

 間接差別は、募集、採用、配置、昇進、降格、教育訓練、福利厚生、職種・雇用形態の変更、退職の勧奨、定年、解雇並びに労働契約の更新に関する間接的な差別で、合理的な理由がある場合でなければ、間接的な差別をすることは禁止されています。

 男女雇用機会均等法施行以来、明白な差別は減少した反面、女性が満たしにくい要件を課すことで、形を変えた差別への対応が問題になっていました。
 この問題に対応するために、19年4月の男女雇用機会均等法改正では、間接差別も禁止の対象に追加しました。

差別の具体例 労働契約の更新に関するもの



1.労働契約更新に当たり、その対象から男女のいずれかを排除していると認められる例

経営合理化に際して、男性労働者のみを、労働契約の更新の対象とし、女性労働者については、労働契約の更新をしない(いわゆる「雇止め」をする)こと。


2.労働契約の更新に当たっての条件を男女で異なるものとしていると認められる例

@ 経営の合理化に際して、既婚の女性労働者についてのみ、労働契約の更新をしない(いわゆる「雇止め」をする)こと。
A 女性労働者についてのみ、子を有していることを理由として、労働契約の更新をしない(いわゆる「雇止め」をする)こと。
B 男女のいずれかについてのみ、労働契約の更新回数の上限を設けること。


3.労働契約の更新に当たって、能力及び資質の有無等を判断する場合に、その方法や基準について男女で異なる取扱いをしていると認められる例

労働契約の更新に当たって、男性労働者については平均的な営業成績である場合には労働契約の更新の対象とするが、女性労働者については、特に営業成績が良い場合にのみその対象とすること。


4.労働契約の更新に当たって男女のいずれかを優先していると認められる例

労働契約の更新の基準を満たす労働者の中から、男女のいずれかを優先して労働契約の更新の対象とすること。

差別の具体例 解雇に関するもの



1.解雇に当たって、その対象を男女のいずれかのみとしていると認められる例

経営の合理化に際して、女性のみを解雇の対象とすること。


2.解雇の対象を一定の条件に該当する者とする場合において、当該条件を男女で異なるものとしていると認められる例

@ 経営の合理化に際して、既婚の女性労働者のみを解雇の対象とすること。
A 一定年齢以上の女性労働者のみを解雇の対象とすること。


3.解雇に当たって、能力及び資質の有無等を判断する場合に、その方法や基準について男女で異なる取扱いをしていると認められる例

経営合理化に伴う解雇に当たり、人事考課を考慮する場合において、男性労働者については最低の評価がなされている者のみ解雇の対象とするが、女性労働者については特に優秀という評価がなされている者以外は解雇の対象とすること。


4.解雇に当たって、男女のいずれかを優先していると認められる例

解雇の基準を満たす労働者の中で、男性労働者よりも優先して女性労働者を解雇の対象とすること。

差別の具体例 退職勧奨、定年に関するもの



1.退職の勧奨に当たって、その対象を男女のいずれかのみとしていると認められる例

女性労働者に対してのみ、経営の合理化のための早期退職制度の利用を働きかけること。


2.退職の勧奨に当たっての条件を男女で異なるものとしていると認められる例

@ 女性労働者に対してのみ、子を有していることを理由として、退職の勧奨をすること。
A 経営の合理化に際して、既婚の女性労働者に対してのみ、退職の勧奨をすること。


3.退職の勧奨に当たって、能力及び資質の有無等を判断する場合に、その方法や基準について男女で異なる取扱いをしていると認められる例

 経営合理化に伴い退職勧奨を実施するに当たり、人事考課を考慮する場合において、男性労働者については最低の評価がなされている者のみ退職の勧奨の対象とするが、女性労働者については特に優秀という評価がなされている者以外は退職の勧奨の対象とすること。


4.退職の勧奨に当たって、男女のいずれかを優先していると認められる例

@ 男性労働者よりも優先して、女性労働者に対して退職の勧奨をすること。
A 退職の勧奨の対象とする年齢を女性労働者については45歳、男性労働者については50歳とするなど男女で差を設けること。


5.定年の定めについて、男女で異なる取扱いをしていると認められる例


定年年齢の引上げを行うに際して、厚生年金の支給開始年齢に合わせて男女で異なる定年を定めること。

差別の具体例 雇用形態変更に関するもの



1.雇用形態変更に当たり、その対象から男女のいずれかを排除していると認められる例

@ 有期契約労働者から正社員への雇用形態の変更の対象を男性労働者のみとすること。
A パートタイム労働者から正社員への雇用形態の変更のための試験について、その受験資格を男女のいずれかに対してのみ与えること。


2.雇用形態の変更に当たっての条件を男女で異なるものとしていると認められる例


@ 女性労働者についてのみ、婚姻又は子を有していることを理由として、有期契約労働者から正社員への雇用形態の変更の対象から排除すること。
A 有期契約労働者から正社員への雇用形態の変更について、男女で異なる勤続年数を条件とすること。
B パートタイム労働者から正社員への雇用形態の変更について、男女のいずれかについてのみ、一定の国家資格の取得や研修の実績を条件とすること。
C パートタイム労働者から正社員への雇用形態の変更のための試験について、女性労働者についてのみ上司の推薦を受けることを受験の条件とすること。


3.一定の雇用形態への変更に当たって、能力及び資質の有無等を判断する場合に、その方法や基準について男女で異なる取扱いをしていると認められる例

@ 有期契約労働者から正社員への雇用形態の変更のための試験の合格基準を男女で異なるものとすること。
A 契約社員から正社員への雇用形態の変更について、男性労働者については、人事考課において平均的な評価がなされている場合には変更の対象とするが、女性労働者については、特に優秀という評価がなされている場合にのみその対象とすること。
B パートタイム労働者から正社員への雇用形態の変更のための試験の受験について、男女のいずれかに対してのみ奨励すること。
C 有期契約労働者から正社員への雇用形態の変更のための試験の受験について、男女のいずれかについてのみその一部を免除すること。


4.雇用形態の変更に当たって、男女のいずれかを優先していると認められる例

パートタイム労働者から正社員への雇用形態の変更の基準を満たす労働者の中から、男女のいずれかを優先して雇用形態の変更の対象とすること。


5.雇用形態の変更について、男女で異なる取扱いをしていると認められる例

@ 経営の合理化に際して、女性労働者のみを、正社員から賃金その他の労働条件が劣る有期契約労働者への雇用形態の変更の勧奨の対象とすること。
A 女性労働者についてのみ、一定の年齢に達したこと、婚姻又は子を有していることを理由として、正社員から賃金その他の労働条件が劣るパートタイム労働者への雇用形態の変更の勧奨の対象とすること。
B 経営の合理化に当たり、正社員の一部をパート労働者とする場合において、正社員である男性労働者は正社員としてとどまるか、又はパートタイム労働者に雇用形態を変更するかについて選択できるものとするが、正社員である女性労働者については、一律パートタイム労働者への雇用形態の変更を強要すること。

差別の具体例 職種の変更に関するもの



1.職種の変更に当たり、その対象から男女のいずれかを排除していると認められる例

@ 一般職から総合職への職種の変更について、その対象を男女のいずれかのみとすること。
A 総合職から一般職への職種の変更について、制度上は男女双方を対象としているが、男性労働者については職種の変更を認めない運用を行うこと。
B 一般職から総合職への職種の変更のための試験について、その受験資格を男女のいずれかに対してのみ与えること。
C 一般職の男性労働者については、いわゆる準総合職及び総合職への職種の変更の対象とするが、一般職の女性労働者については、準総合職のみを職種の変更の対象とすること。


2.職種の変更に当たっての条件を男女で異なるものとしていると認められる例

@ 女性労働者についてのみ、子を有していることを理由として、「一般職」から「総合職」への職種の変更の対象から排除すること。
A 「一般職」から「総合職」への職種の変更について、男女で異なる勤続年数を条件とすること。
B 「一般職」から「総合職」への職種の変更について、男女のいずれかについてのみ、一定の国家資格の取得、研修の実績又は一定の試験に合格することを条件とすること。
C 「一般職」から「総合職」への職種の変更のための試験について、女性労働者についてのみ上司の推薦を受けることを受験の条件とすること。


3.一定の職種への変更に当たって、能力及び資質の有無等を判断する場合に、その方法や基準について男女で異なる取扱いをしていると認められる例

@ 「一般職」から「総合職」への職種の変更のための試験の合格基準を男女で異なるものとすること。
A 男性労働者については人事考課において平均的な評価がなされている場合には「一般職」から「総合職」への職種の変更の対象とするが、女性労働者については特に優秀という評価がなされている場合にのみその対象とすること。
B 「一般職」から「総合職」への職種の変更のための試験について、その受験を男女のいずれかに対してのみ奨励すること。
C 「一般職」から「総合職」への職種の変更のための試験について、男女いずれかについてのみその一部を免除すること。


4.職種の変更に当たって、男女のいずれかを優先していると認められる例

「一般職」から「総合職」への職種の変更の基準を満たす労働者の中から男女のいずれかを優先して職種の変更の対象とすること。


5.職種の変更について男女で異なる取扱いをしていると認められる例

@ 経営の合理化に際して、女性労働者のみを、研究職から賃金その他の労働条件が劣る一般事務職への職種の変更の対象とすること。
A 女性労働者についてのみ、年齢を理由として、アナウンサー等の専門職から事務職への職種の変更の対象とすること。

差別の具体例 教育訓練に関するもの



1.教育訓練に当たって、その対象から男女のいずれかを排除していると認められる例

@ 一定の職務に従事する者を対象とする教育訓練を行うに当たり、その対象を男女のいずれかのみとすること。
A 工場実習や海外留学による研修を行うに当たって、その対象を男性労働者のみとすること。
B 接遇訓練を行うに当たって、その対象を女性労働者のみとすること。


2.教育訓練を行うに当たっての条件を男女で異なるものとしていると認められる例

@ 女性労働者についてのみ、婚姻したこと、一定の年齢に達したこと又は子を有していることを理由として、将来従事する可能性のある職務に必要な知識を身につけるための教育訓練の対象から排除すること。
A 教育訓練の対象者について、男女で異なる勤続年数を条件とすること。
B 女性労働者についてのみ、上司の推薦がなければ教育訓練の対象としないこと。
C 男性労働者については全員を教育訓練の対象とするが、女性労働者については希望者のみを対象とすること。


3.教育訓練の内容について、男女で異なる取扱いをしていると認められる例

教育訓練の期間や課程を男女で異なるものとすること。

差別の具体例 降格に関するもの




1.降格に当たって、その対象を男女のいずれかのみとしていると認められる例


一定の役職を廃止するに際して、当該役職に就いていた男性労働者については同格の役職に配置転換をするが、女性労働者については降格させること。


2.降格に当たっての条件を男女で異なるものとしていると認められる例

女性労働者についてのみ、婚姻又は子を有していることを理由として、降格対象とすること。


3.降格に当たり、能力及び資質の有無等を判断する場合に、その方法や基準について男女で異なる取扱いをしていると認められる例
  
@ 営業成績が悪い者について降格の対象とする旨の方針を定めている場合に、男性労働者については営業成績が最低の者のみを降格の対象とするが、女性労働者については営業成績が平均以下の者は降格の対象とすること。
A 一定の役職を廃止するに際して、降格の対象となる労働者を選定するに当たり、人事考課を考慮する場合に、男性労働者については最低の評価がなされている者のみ降格の対象とするが、女性労働者については特に優秀という評価がなされている者以外は降格の対象とすること。


4.降格に当たって、男女のいずれかを優先していると認められる例

一定の役職を廃止する際、降格の対象となる労働者を選定するに当たって、男性労働者よりも優先して、女性労働者を降格の対象とすること。

差別の具体例 昇進に関するもの



1.一定の役職への昇進に当たり、その対象から男女のいずれかを排除していると認められる例
  
@ 女性労働者についてのみ、役職への昇進の機会を与えない、又は一定の役職までしか昇進できないものとすること。
A 一定の役職に昇進するための試験について、その受験資格を男女のいずれかに対してのみ与えること。


2.一定の役職への昇進に当たっての条件を男女で異なるものとしていると認められる例

@ 女性労働者についてのみ、婚姻したこと、一定の年齢に達したこと又は子を有していることを理由として、昇格できない、又は一定の役職までしか昇進できないものとすること。
A 課長への昇進に当たり、女性労働者については課長補佐を経ることを要するものとする一方男性労働者については課長補佐を経ることなく課長に昇進できるものとすること。
B 男性労働者については出勤率が一定の率以上である場合又は一定の勤続年数を経た場合に昇格させるが、女性労働者についてはこれらを超える出勤率又は勤続年数がなければ昇格できないものとすること。
C 一定の役職に昇進するための試験について、女性労働者についてのみ上司の推薦を受けることを受験の条件とすること。


3.一定の役職への昇進に当たり、能力及び資質の有無等を判断する場合に、その方法や基準について男女で異なる取扱いをしていると認められる例

@ 課長に昇進するための試験の合格基準を、男女で異なるものとすること。
A 男性労働者については人事考課において平均的な評価がなされている場合には昇進させるが、女性労働者については特に優秀という評価がなされている場合にのみその対象とすること。
B AからEまでの5段階の人事考課制度を設けている場合において、男性労働者については最低の評価であってもCランクとする一方、女性労働者については最高の評価であってもCランクとする運用を行うこと。
C 一定年齢に達した男性労働者については全員役職に昇進できるように人事考課を行うものとするが、女性労働者についてはそのような取扱いをしないこと。
D 一定の役職に昇進するための試験について、男女のいずれかについてのみその一部を免除すること。
E 一定の役職に昇進するための試験の受験を男女のいずれかに対してのみ奨励すること。


4.一定の役職への昇進に当たり男女のいずれかを優先していると認められる例

一定の役職への昇進基準を満たす労働者が複数いる場合に、男性労働者を優先して昇進させること。

差別の具体例 労働者の配置(業務の配分、権限付与)に関するもの



1.一定の職務への配置に当たり、その対象から男女のいずれかを排除していると認められる例


@ 営業の職務、秘書の職務、企画立案業務を内容とする職務、定型的な事務処理業務を内容とする職務、海外で勤務する職務等一定の職務への配置に当たって、その対象を男女のいずれかのみとすること。
A 時間外労働や深夜業の多い職務への配置に当たり、その対象を男性労働者のみとすること。
B 派遣元事業主が、一定の労働者派遣契約に基づく労働者派遣について、その対象を男女のいずれかのみとすること。
C 一定の職務への配置の資格についての試験について、その受験資格を男女のいずれかに対してのみ与えること。


2.一定の職務への配置に当たっての条件を男女で異なるものとしていると認められる例

@ 女性労働者についてのみ、婚姻したこと、一定の年齢に達したこと又は子を有していることを理由として、企画立案業務を内容とする職務への配置の対象から排除すること。
A 男性労働者は、一定数の支店の勤務を経た場合に本社の経営企画部門に配置するが、女性労働者については、一定数を上回る数の支店の勤務を経なければ配置しないこと。
B 一定の職務への配置に当たって、女性労働者についてのみ、一定の国家資格の取得や研修の実績を条件とすること。
C 営業部門について、男性労働者は全員配置の対象とするが、女性労働者は希望者のみを配置の対象とすること。


3.一定の職務への配置に当たり、能力及び資質の有無等を判断する際に、その方法や基準について男女で異なる取扱いをしていると認められる例

@ 一定の職務への配置に当たり、人事考課を考慮する際、男性労働者は平均的な評価がなされている場合にはその対象とするが、女性労働者は特に優秀という評価がなされている場合にのみその対象とすること。
A 一定の職務への配置の資格についての試験の合格基準を、男女で異なるものとすること。
B 一定の職務への配置の資格についての試験の受験を男女のいずれかに対してのみ奨励すること。


4.一定の職務への配置に当たって、男女のいずれかを優先していると認められる例

営業部門への配置の基準を満たす労働者が複数いる場合に、男性労働者を優先して配置すること。


5.配置における業務の配分に当たって、男女で異なる取扱いをしていると認められる例

@ 営業部門において、男性労働者には外勤業務に従事させるが、女性労働者については当該業務から排除し、内勤業務のみに従事させること。
A 男性労働者には通常の業務のみに従事させるが、女性労働者については通常の業務に加え会議の庶務、お茶くみ、そうじ当番等の雑務を行わせること。


6.配置における権限の付与に当たって、男女で異なる取扱いをしていると認められる例

@ 男性労働者は一定金額まで自己の責任で買い付けできる権限を与えるが、女性労働者は当該金額よりも低い金額までの権限しか与えないこと。
A 営業部門において、男性労働者には新規に顧客の開拓や商品の提案をする権限を与えるが女性労働者にはこれらの権限を与えず、既存の顧客や商品の販売をする権限しか与えないこと。


7.配置転換に当たって、男女で異なる取扱いをしていると認められる例

@ 経営の合理化に際し、女性労働者についてのみ出向の対象とすること。
A 一定の年齢以上の女性労働者のみを出向の対象とすること。
B 女性労働者についてのみ、婚姻又は子を有していることを理由として、通勤が不便な事業場に配置転換すること。
C 工場を閉鎖する場合、男性労働者については近隣の工場に配置するが、女性労働者については通勤が不便な遠隔地の工場に配置すること。
D 男性労働者については、複数の部門に配置するが、女性労働者については当初に配置した部門から他部門に配置転換しないこと。

退職の勧奨、定年解雇ならびに労働契約の更新



・退職の勧奨に当たって、その対象を男女のいずれかのみとしている
・退職の勧奨に当たっての条件を男女で異なるものとしている
・退職の勧奨に当たって、能力及び資質の有無等を判断する場合に、その方法や基準について男女で異なる取扱いをしている
・退職の勧奨に当たって、男女のいずれかを優先している
・定年の定めについて、男女で異なる取扱いをしている
・解雇に当たって、その対象を男女のいずれかのみとしている
・解雇の対象を一定の条件に該当する者とする場合において、当該条件を男女で異なるものとしている
・解雇に当たって、男女のいずれかを優先している
・労働契約の更新に当たって、その対象から男女のいずれかを排除している
・労働契約の更新に当たっての条件を男女で異なるものとしている
・労働契約の更新に当たって、能力及び資質の有無等を判断する場合に、その方法や基準について男女で異なる取扱いをしている
・労働契約の更新に当たって男女のいずれかを優先している

職種・雇用形態の変更(差別事例)




・職種の変更に当たって、その対象から男女のいずれかを排除している
・職種の変更に当たっての条件を男女で異なるものとしている
・一定の職種への変更に当たって、能力及び資質の有無等を判断する場合に、その方法や基準について男女で異なる取扱いをしている
・職種の変更に当たって、男女のいずれかを優先している
・職種の変更について男女で異なる取扱いをしている
・雇用形態の変更に当たって、その対象から男女のいずれかを排除している
・雇用形態の変更に当たっての条件を男女で異なるものとしている
・一定の雇用形態への変更に当たって、能力及び資質の有無等を判断する場合に、その方法や基準について男女で異なる取扱いをしている
・雇用形態の変更に当たって、男女のいずれかを優先している
・雇用形態の変更について、男女で異なる取扱いをしている


◆就業規則・三六協定整備等の対応エリアは以下のとおりです
 大阪府  大阪市、堺市、東大阪市をはじめとする全域
 奈良県  奈良市、生駒市、香芝市、大和郡山市、王寺町、三郷町
 兵庫県  尼崎市、西宮市、芦屋市、伊丹市、川西市、宝塚市、神戸市
 京都府  京都市、京田辺市、精華町、木津川市